障害児教育にタブレット /東京

毎日新聞 2015年06月22日 地方版にこんな記事がありました。ご紹介します。

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http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20150622ddlk13070003000c.html

以下 内容

特別支援学校に通う生徒らが「iPad」などタブレット端末を購入する際、国から5万円を上限に補助が受けられるようになった。この補助制度は「教育現場での普及につながる」という声がある一方、自治体によって活用状況にばらつきがあるなど課題もある。

 タブレット端末は音声や映像を簡単に扱えるため、読み書きが苦手な生徒らの学習の手助けになると期待されている。助成は昨年度から、特別支援学校の高等部1年生を対象に始まり、今年度は2年生まで対象が広がった。教師がタブレット端末を授業に必要な教材と認め、個別の指導計画に明記すれば支給される。

 東京都練馬区の三宮直也さん(42)は昨秋、この制度を使って自閉症の長男(17)のために、「iPad」を購入した。長男は、相手が近くにいても無料通信アプリLINEを使ったほうが意思を伝えやすいという。「タブレットを使って気持ちを表現できるようにし、文字入力を習得する」という目標を指導計画に盛り込み、授業では、キーボード入力の練習などに取り組んでいる。徐々に入力の速度が上がり、教師とのコミュニケーションが円滑になるなど、効果があったという。

 文部科学省によると昨年度、この補助を使ったのは2158人と、対象生徒の約10分の1にとどまる。申請がない県もあるといい、制度を知らない人も多いとみられる。

 長崎県はこの制度を使って昨年度、障害の種別に関係なく、対象となる生徒約250人全員分のタブレット端末を購入した。県特別支援教育室では「制度を知っているかどうかや、学校ごとに差が出ないよう配慮した。タブレット端末を使った授業を楽しみにしている生徒が増えるなど、学習効果もみられることから今後も積極的に活用したい」と話している。【平林由梨】