おすすめ図書の紹介(2019年4月)

『白夜行(びゃくやこう)』 東野(ひがしの) 圭吾 著

「人によっては、太陽がいっぱいの中を生き続けられる人がいる。ずっと真っ暗な深夜を生きていかなきゃならない人もいる。あたしはね、太陽の下を生きたことなんかないの。あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くなかった。太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくないけれど、あたしには十分だった。あたしはその光によって、夜を昼と思って生きてくることができたの」

 この物語は決して明るくない。むしろ、終始、暗い夜道をずっと歩かされているかのようなダークな雰囲気が漂っています。ですが、これは純愛なのか。はたまた悪女と哀れな男の物語なのか。読む人にとっては様々解釈ができるミステリーです。

 この作品は長編ミステリー。長編ですが、きっとその長さを感じる暇もないまま、いつの間にか引き込まれていってしまう作品ですので、まだ読んでいない方はおすすめいたします。

(ワークショップ四街道 髙橋)