おすすめ図書の紹介(2021年6月)

『君が夏を走らせる』 瀬尾 まいこ 著 新潮社 2020年
 高校生の大田は、突然、先輩から1歳の愛娘(鈴香)の子守りのアルバイトを依頼される。理由は、奥さんの入院。期間は夏休み中の9時から夕方の先輩が帰宅するまで。
 ろくに高校も行かず、ふらふら生活していた大田には想定外の依頼だった。しかし、先輩は大田の責任感を信じていた。鈴香に振り回され、信頼され、泣いて笑って、共に成長していく姿。そして、とうとう最終日。この夏、皆さんも一緒に走ってみませんか。

(出版 S)

 

『海が見える家』 はらだ みずき 著 小学館 2017年
 ブラック企業勤務に疲れ果て、退職した所へ疎遠だった父の訃報が来る。人生の波に上手く乗れなかったことを悩みつつ、父が遺した南房総にある海が見える家で生活していくことを決心した主人公。千葉の美しい自然に癒され、地元の住民に支えられながら自分の道を探していく。続編は『海が見える家 それから』(2020年 小学館文庫)。

(出版 O)

 

『トップリーグ2 アフターアワーズ』 相場 英雄 著 角川春樹事務所 2019年
 ぜひ、シリーズ第一作から読んでいただくことをお勧めします。政治家と政治記者の裏の繋がりが描かれた前作から5年後、今作はその駆け引きに焦点があたり、さらに面白くなっています。最終的に主人公がどういう選択をするのか、本当の味方は誰なのか、ドキドキしながら読み進められます。フィクションなのですが、実際の政治家の顔が思い浮かぶ作品でもあります。

(出版 M)