おすすめ図書の紹介(2022年3月)

『もしも徳川家康が総理大臣になったら』 眞邊 明人 著 サンマーク出版 2021年
 電車内で広告を見かけタイトルに興味をそそられたので、電車を降りてすぐに本屋へ買いに行きました。内容は…2020年。新型コロナの初期対応を誤った日本の首相官邸でクラスターが発生。あろうことか総理が感染し、死亡する。かつてないほどの混乱の極みに陥った日本政府はかねてから画策していたAIとホログラムにより偉人たちを復活させ、最強内閣をつくる計画を実行する。徳川家康を筆頭に日本の歴史に名を刻む錚々たるメンバーで構成された最強内閣は、迅速な意思決定で、日本初のロックダウン、50万円給付金、リモート万博など、大胆な政策を次々と実行していく。ザっと内容を聞いただけでも楽しそうじゃありませんか? また、登場する歴史上人物たちが猛烈にかっこいい!!  歴史に詳しい方はもちろん、詳しくなくても楽しんで一気に読めてしまうと思いますよ。

(用具部 河野)

『自転しながら公転する』 山本 文緒 著 新潮社 2020年
 直木賞作家・故山本文緒さんが、テレビ出演された時に紹介され、手にした一冊です。「結婚、仕事、親の介護 全部やらなきゃダメですか?」悩んだり、迷ったり、女性の本音の部分がリアルに描かれていて、「これは私のこと?」と錯覚してしまうことも・・・。
 プロローグを読んだ時、「この小説はどういう展開になるのだろう?」と思いましたが、エピローグを読み、そういうことかと納得、とても温かい気持ちになりました。
 一人で抱えこまなくてもいい、幸せのかたちはいろいろあるんだよと、エールを送ってくれる小説でした。
(中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞 受賞)

(貸出担当 T)