2023年1月

番号、書名、著者名、冊数、原本出版者、出版年、解説の順。

2023年1月

点字図書

一般書

159*夢をもたない生き方(米田(よねた) 明弘(あきひろ) 著)2冊 幻冬舎メディアコンサルティング 2021年
〔「なりたい姿」にとらわれるから不安になる――。研究者としての成功を諦めたことで幸せをつかんだエリート医師が、聖書の言葉と自身の経験をもとに、幸せな人生へ導く25のヒントを紹介する。〕

316 個人情報保護法ハンドブック(個人情報保護委員会[編])1冊 個人情報保護委員会 2020年
〔個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)について、法律に規定された用語、守るべき4つの基本ルール、罰則などを解説したハンドブック。〕

318*持続可能な地域のつくり方――未来を育む「人と経済の生態系」のデザイン 実践地方創生×SDGs(筧(かけい) 裕介(ゆうすけ) 著)6冊 英治出版 2019年
〔長期的かつ住民主体の地域づくりはどうすれば可能なのか? SDGs(持続可能な開発目標)の考え方をベースに、行政・企業・住民一体で地域を着実に変えていく方法を、ソーシャルデザインの第一人者がわかりやすく解説する。〕

333*あなたとSDGsをつなぐ「世界を正しく見る」習慣(原 貫太(かんた) 著)4冊 KADOKAWA 2021年
〔SDGsと謳っているが、貧困・環境・資源・紛争といった世界の問題と、私たちの生活が繋がっていることに気づけているか。アフリカで人道支援に取り組んできた著者が、独自の切り口で世界の諸問題に迫る。〕

335 フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン(内閣官房[ほか編])1冊 経済産業省 2021年
〔事業者とフリーランスとの取引について、法令の適用関係を明らかにするとともに、法令に基づく問題行為を明確化するために策定されたガイドライン。〕

367 はじめてのジェンダー論(加藤 秀一(しゅういち) 著)5冊 有斐閣 2017年
〔人はなぜ、女か男かという性別にこだわるのか。その〈分類〉をいかに意味づけ、社会制度に組み込んでいるのか。〈分類〉する実践に着目したジェンダー論の入門書。〕

369 福祉行政報告例の概況 令和元年度(厚生労働省 政策統括官付 参事官付 行政報告統計室[編])1冊 厚生労働省 政策統括官付 参事官付 行政報告統計室 2021年
〔各都道府県、指定都市、中核市の社会福祉関係業務の実績報告の概要をまとめたもの。身体障害者福祉関係、障害者総合支援関係等の実績が数量的に把握できる。〕

369 障害者福祉のあんない 2022年度版(千葉市 保健福祉局 高齢障害部 障害者自立支援課[編])3冊 千葉市 保健福祉局 高齢障害部 障害者自立支援課 2022年
〔「相談」、「手帳」、「障害福祉サービス等」、「日常生活用具・補装具・在宅サービス等」ほか収録。内容:2022年4月1日現在。〕

369 障害者施策の概況――障害者白書〈概要〉令和3年度(内閣府 編)1冊 内閣府 2022年
〔「令和3年度 障害者施策」(令和4年版障害者白書)を要約したもの。令和3年度を中心に障害者のために講じた施策や取組を、「障害のある人に対する理解を深めるための基盤づくり」、「社会参加へ向けた自立の基盤づくり」、「日々の暮らしの基盤づくり」、「住みよい環境の基盤づくり」、「国際的な取組」の5章でまとめている。〕

501*グリーン・ジャイアント――脱炭素ビジネスが世界経済を動かす(森川 潤 著)3冊 文藝春秋 2021年
〔新たなエネルギー業界の盟主「グリーン・ジャイアント」は、いかに台頭してきたのか。「脱炭素」の最前線を、あらゆる角度から丁寧に読み解き、出遅れる日本の現状を斬る。〕

762*社会思想としてのクラシック音楽(猪木(いのき) 武徳(たけのり) 著)6冊 新潮社 2021年
〔バッハが「薄給の公務員」に甘んじたのはなぜか? モーツァルトはなぜ「革新的な名曲」を連発できたか? 音楽と政治経済の深い結びつきを、社会科学の視点で描く。『考える人』連載に加筆修正。〕

837*英文解釈教室 新装版(伊藤 和夫 著)英語点字2級 10冊 研究社 2017年
〔1977年の発売以来、不朽の名著として難関大学受験生を中心に圧倒的な支持を受け続け、累計100万部を突破した、あの受験英語のバイブルが新装版として登場。本気で取り組みたい人のやる気にこたえる本格派の英文読解参考書。〕

 

文学書

913*半夏生(はんげしょう)(佐田(さた) 暢子(のぶこ) 著)4冊 本の泉社 2022年
〔新しさを追う社会、家庭も職場も町も変わってゆく――。閉山となった三池炭鉱の街に生まれた著者が、変化の波に翻弄されながらも、確かなものを求める人たちの心の内をみつめた短編小説集。『民主文学』掲載を単行本化。〕

913*十津川警部捜査行――湘南情死行(西村 京太郎 著)4冊 双葉社 2022年
〔西本刑事は真鶴でクルーザーの爆発を目撃。乗船していた宮川拓也とタレントの矢野明日香が死亡した。事故か事件か不明な中、捜査に協力している西本に明日香のファンを名乗る男から、他殺を示唆する手紙が届き…。〕

914*楽天道(らくてんどう)(佐藤 愛子 著)2冊 文芸春秋 2014年
〔後ろ姿に思いがけぬ老いがにじむ50代以降をどう生きるべきか。容色、体力、記憶力の衰えをありのままに受け止め、「愛される老人」となることを断固拒否し、平然と上機嫌に暮らしたい! 珠玉の楽天道を説く傑作エッセイ集。〕

914*生きてこそ(瀬戸内 寂聴(じゃくちょう) 著)2冊 新潮社 2017年
〔世の中に負けないで生きてきたからこそ、今日がある。常に時代の空気にあらがってきた95歳だからこそ語れる、明日を生き抜き、幸福になるための知恵全60話を収録する。『京都新聞』掲載を書籍化。〕

914*新しい生活(曽野 綾子 著)3冊 ポプラ社 2020年
〔コロナ禍をはじめ、思いもよらぬ苦難に人はどう立ち向かうべきか。「ある時期からは余生と思え」「力が及ばない運は神のせいにしていい」…。先が見えない時代、自分なりの生きがいを見出すための心得を伝える。〕

 

児童書

 J913 大坂城のシロ(あんず ゆき 作)1冊 くもん出版 2020年
〔豊臣秀吉が天下をおさめていたころ、大坂城には虎がいたという。その虎のえさとして集められたのか、大坂の街から犬が一匹もいなくなったらしい。そんな時代にあって懸命に生きようとする少女サチ、少年安吉、そして犬のシロの物語。大阪市内や大阪府の北部にある能勢町で言い伝えられてきた話をもとにしたお話。〕

J913 俳句ステップ!(おおぎやなぎ ちか 作)1冊 佼成出版社 2021年
〔七実には秘密がありました。それは、公園で出会ったおばあさんと一緒に密かに俳句を作っていること。そんなある日、七実のクラスに、市の俳句大会で大賞を受賞した人がいることが発表されるが、そこから思いもよらぬ〈盗作問題〉が巻き起こり…。少ない言葉に思いを込める俳句の魅力や、句会を通じて人と心を通わせる楽しさを描いた、俳句入門にもぴったりの物語。〕

J913 あらいぐまのせんたくもの(大久保 雨咲(うさき) 作)1冊 童心社 2019年
〔家の洗濯機がこわれてしまい、おばあさんはコインランドリーにやってきた。するとそこには1匹のあらいぐまがいた。「ぼくのハンカチもいっしょにあらってほしいの」。そのハンカチには「かなシミ」というシミがついていた。〕

J913 うさぎのモニカのケーキ屋さん(小手鞠(こでまり) るい 作)1冊 講談社 2021年
〔ここは森の中にある「モニカのケーキ屋さん」。うさぎのきょうだいがつくる本日のスペシャルケーキを目当てに、りすの三きょうだいがやってきた。お店のテーブルは、たちまち、お客さまでいっぱいになった。その後、くまのおじいさんがお店へ入ってきた。〕

J933 おめでたこぶた その2――サム、風をつかまえる(アリソン・アトリー 作,すがはら ひろくに 訳)2冊 福音館書店 2012年
〔元気いっぱいのこぶたのサムが活躍する「おめでたこぶた」のシリーズ第2巻。ある日、サムご自慢のズボンが風にさらわれて飛んでいってしまいます。サムはズボンを取り戻そうと必死で追いかけるが…。表題作を初め、バラエティーに富んだお話、全6話を収録。〕

J933 コヨーテのはなし――アメリカ先住民のむかしばなし(リー・ペック 作, 安藤 紀子(のりこ) 訳)1冊 徳間書店 2020年
〔アメリカ先住民の間では、コヨーテはもっとも賢い動物として知られています。けれど、賢いあまり、人や動物をだますペテン師とも呼ばれている。コヨーテが人間に火をもたらした話や、とらわれていた〈春〉〈夏〉〈秋〉を助け出した話、カメを助ける話、空を飛ぶ話など、アメリカ南西部に伝わるコヨーテの昔話をおさめている。〕

J989 火の鳥ときつねのリシカ――チェコの昔話(木村 有子(ゆうこ) 編訳)3冊 岩波書店 2021年
〔苦難の歴史を持つチェコの人々に今も愛される、知恵と勇気に満ちた昔話を集めました。きつねの導きで王子が宝物を手に入れる表題作、切り株の赤ちゃん「オテサーネク」、妖精にさらわれる「スモリーチェク」など、選りすぐりの24話。〕

 

音声デイジー図書

一般書

 070*真実を見極める力――新聞、テレビ、ネットのニュースに“違和感”を持つすべての人に(酒井 綱一郎(こういちろう) 著)(5:57)総合法令出版 2021年
〔報道が情報を搾取する社会で、情報をどのように選び、取り入れれば、真実にたどり着けるのか? 新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、ネットのすべてのメディアを経験したジャーナリストが切り込む。〕

121 三木清(きよし)――人と思想177(永野 基綱(もとつな) 著)(10:47)清水(しみず)書院 2015年
〔20世紀前半の思想家・三木清は、天皇制国家体制をフィクションと読み切り、理論と心情、個人と社会を統一しようと努めた。彼の生涯と思想を解明する。〕

130 フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者(シャルル・ペパン 著,永田 千奈(ちな) 訳)(3:42)草思社 2022年
〔理想主義者であるプラトン、革命的哲学者のカント…。フランスの哲学者が、古代ギリシャから近代まで、ヨーロッパの哲学者10人を通史的に紹介する。〕

134 ライプニッツ――人と思想191(酒井 潔(きよし) 著)(14:08)清水書院 2014年
〔哲学者でありながら、数学、法学等でも第一級の成果をあげたライプニッツ。彼の誠実さと壮烈な仕事ぶりの全体像を明らかにし、その思想を紹介する。〕

198 アッシジのフランチェスコ――人と思想184(川下(かわしも) 勝(まさる) 著)(6:52)清水書院 2016年
〔13世紀に生きたアッシジのフランチェスコ。キリスト教とイスラム教の二極対立の中で、他宗教との対話を試み、平和の実現に尽力した彼の生涯を描く。〕

281*心揺るがす講演を読む2――その生き方、その教え。講演から学ぶ(水谷(みずたに) もりひと 監修・編集)(4:55)宮崎中央新聞社 2021年
〔窪島(くぼしま)誠一郎(せいいちろう)の「『未完の夢』が伝えるもの」をはじめ、寮(りょう)美千子(みちこ)「詩が開いた心の扉」、加藤(かとう)諦三(たいぞう)「自分を嫌わないで」など、10人の心を揺るがす講演を収録。『日本講演新聞』掲載を書籍化。〕

289 ハーベン――ハーバード大学法科大学院初の盲ろう女子学生の物語(ハーベン・ギルマ 著,斎藤 愛,マギー・ケント・ウォン 訳)(12:15)明石(あかし)書店 2021年
〔生まれつき盲ろうである著者。彼女の幼少期から、弁護士・講演家として障害者が平等な機会を獲得するために活動している現在までのエピソードを綴る。〕

289 吉野(よしの)作造(さくぞう)――人と思想196(太田 哲男 著)(13:16)清水書院 2018年
〔民本主義の提唱者として広く知られる吉野作造。非立憲的な政治制度を批判し、デモクラシー運動に理論的根拠を与えた彼の姿を浮彫りにする。〕

361 ハーバーマス――人と思想176(小牧(こまき) 治(おさむ) ,村上(むらかみ) 隆夫(たかお) 共著)(8:33)清水書院 2015年
〔戦後のドイツの哲学と社会学の発展に大きな影響を与えてきた、哲学者・社会学者ユルゲン・ハーバーマス。彼の思想をわかりやすく紹介する。〕

365*コンビニ断ち脱スマホ――便利さはほどほどで(黒沢 大陸(たいりく) 著)(6:05)コモンズ 2020年
〔コンビニを利用せず、スマホも仕事以外は使わない。便利すぎる生活の「すぎる」の部分を少し削ぐだけで、多くのことが発見できる。朝日新聞記者が、「便利すぎる生活」からの脱却体験を綴る。〕

368*あなたのスマホがとにかく危ない――元捜査一課が教えるSNS、デジタル犯罪から身を守る方法(佐々木 成三(なるみ) 著)(6:01)祥伝社(しょうでんしゃ) 2020年
〔紛失、SNS誘拐、ストーカー、架空請求、デジタルタトゥー…。スマホにまつわる事件やトラブルを、ストーリー形式で紹介。警察でのデジタル捜査の経験を踏まえて、スマホ社会で生きるうえで必要な防衛知識を伝える。〕

369 ヤングケアラー ――介護する子どもたち(毎日新聞取材班 著)(8:36)毎日新聞出版 2021年
〔家族の看護や看病を担う子どもを指す「ヤングケアラー」。その実態をインタビューを元にまとめる。さらに、取材の過程や現場でのやり取り、迷いを綴る。〕

 369 静かなる変革者たち――精神障がいのある親に育てられ、成長して支援職に就いた子どもたちの語り(横山 恵子,蔭山(かげやま) 正子(まさこ),こどもぴあ 編著)(6:00)ペンコム 2019年
〔精神障がいのある親を持ち、支援職に就いた4人の体験記と、彼らの座談会を収録。それらを元に、家族であり支援者でもあることの意味などを整理する。〕

407 アカデミアを離れてみたら――博士(はくし)、道なき道をゆく(岩波書店編集部 編)(8:58)岩波書店 2021年
〔博士号を取得した後、学術の世界から離れた人々はどう生きているのか。企業の研究職から官僚、指揮者まで、主に理系の博士号取得者たち21人が語る。〕

675 会社のSNS担当になったらはじめに読む本――Twitter Instagram Facebook LINE(落合(おちあい) 正和(まさかず) 著)(4:42)すばる舎リンケージ 2020年
〔企業アカウント運用の教科書。SNSを活用したマーケティングで成果を出すために、SNS運用に必要な基本的知識から事例、具体的な施策までをわかりやすく解説。炎上リスクへの備え方も説明する。〕

778*[シネマ・デイジー]三十四丁目の奇跡(ジョージ・シートン 監督・脚本,ウィリアム・パールバーグ 製作,モーリン・オハラ,ジョン・ペイン[ほか]出演,ヴァレンタイン・デイヴィース 原作,アルフレッド・ニューマン 音楽)(1:41)[ARC] 2008年
〔ニューヨークのデパートで、サンタクロースとして雇われた白ヒゲの老人クリス・クリングル。クリングルのサンタは評判を呼ぶが、彼は「自分は本物のサンタだ」と主張し、ついには裁判が開かれる――。〕

778*[シネマ・デイジー]椿山(つばきやま)課長の七日間(若杉 正明(まさあき) 製作総指揮,河野(こうの) 圭太(けいた) 監督,浅田 次郎 原作,川口 晴(はれ) 脚本,服部(はっとり) 隆之(たかゆき) 音楽,西田 敏行(としゆき),伊東 美咲(みさき)[ほか]出演)(2:02)ジュネオンエンタテインメント 2007年
〔社運をかけたバーゲンセールの真っ最中、勤務先のデパートで脳溢血のため突然死した椿山課長。やり残した仕事や愛する家族、21年分が未払いの住宅ローン……あまりに未練がありすぎてこれじゃあ死んでも死にきれない! しかし、天国と地獄の中間地点にある中陰役所で、三日間だけ現世に戻ることを許された椿山は、正体がバレないように生前とは似ても似つかない絶世の美女となってよみがえる。〕

783 前だけを見る力――失明危機に陥った僕が世界一に挑む理由(松本 光平(こうへい) 著)(4:27)KADOKAWA 2022年
〔トレーニング中、事故で右目の視力を失ったプロサッカー選手の著者。選手として復帰するべくトレーニングに励む彼が、これまでの歩みを語る。〕

791 教養としての茶道(ちゃどう)――世界のビジネスエリートが知っている(竹田 理絵(りえ) 著)(4:11)自由国民社 2021年
〔日本の「おもてなし」を体現している茶道。「なぜ茶碗を回すのか」といった疑問や、茶道の歴史・作法など、身につけておきたい茶道の教養を解説する。〕

810 日本語はこわくない(飯間(いいま) 浩明(ひろあき) 著)(2:47)PHP研究所 2021年
〔「ご苦労さま」と「お疲れさま」のどちらを使う?「よろしかったでしょうか」は間違い? 『三省堂国語辞典』の編集委員が日本語のコツを解説する。〕

814*文豪のすごい言葉づかい辞典(山口 謠司(ようじ) 監修)(6:27)宝島社 2020年
〔言葉のプロたちの麗しき語彙力で、表現力を磨く! 三島(みしま)由紀夫(ゆきお)、二葉亭(ふたばてい)四迷(しめい)、横溝(よこみぞ)正史(せいし)…。文豪たちの61の言葉を取り上げ、「よくある言い方」「絶妙な言いまわし」とともに解説する。〕

 

文学書

913*マシアス・ギリの失脚(池澤 夏樹(なつき) 著)(24:14)新潮社 1996年
〔南洋の島国ナビダード民主共和国。日本とのパイプを背景に大統領に上りつめ、政敵もないマシアス・ギリは、すべてを掌中に収めたかにみえた。日本からの慰霊団47人を乗せたバスが忽然と消えるまでは…。〕

913*あなたとワルツを踊りたい(栗本 薫(かおる) 著)(7:57)早川書房 1996年
〔23歳の平凡な娘を執拗につけまわすストーカーの思いこみは、やがて狂気の領域へ踏みこみ、殺意へとエスカレートしてゆく。孤独な心、自己中心的な欲望、倒錯した性欲など、現代が抱えるさまざまな問題を盛りこみ、明日あなたにも起こるかもしれない、日常と隣り合わせの恐怖を描いた戦慄のサイコサスペンス。カセットテープからデイジーに変換。〕

913*御庭番(おにわばん)秘聞(ひぶん) 上巻・下巻(小松 重男 著)上巻(7:18)・下巻(6:39)新人物往来社 1990年
〔将軍直属の「御庭番」とは。八代将軍吉宗が創設した「御庭番」の家筋に生まれた川村(かわむら)修就(ながたか)。将軍直属の監察官として不正摘発や情報を収集。その見識が認められて、新潟湊における抜荷探索の密命が修就に下った。気鋭が放つ渾身の長篇力作。カセットテープからデイジーに変換。〕

913 浮世坂(うきよざか)――長編時代小説書下ろし 新・深川鞘番所(さやばんしょ)3(吉田 雄亮(ゆうすけ) 著)(5:52)祥伝社 2020年
〔深川に縄張りを持つ石場一家の賭場が荒らされ、33人もの死者を出した。半月ほど前に、同じ深川で別の賭場が襲われていた。深川鞘番所支配の大滝(おおたき)錬蔵(れんぞう)は、いずれの被害者にも茶屋の主人が含まれていることに目をつけ…。〕

914*ぼくは散歩と雑学がすき(植草 甚一(じんいち) 著)(17:50)筑摩書房 2013年
〔1970年、遠かったアメリカを誰よりもフレッシュな感性と軽妙な語り口で綴った著者の代表作。映画、小説、音楽、風俗、政治などについて、膨大な知識と貪欲な好奇心で語りつくす。〕

915*百鬼園(ひゃっきえん)戦後日記3(内田 百閒(ひゃっけん) 著)(12:23)中央公論新社 2019年
〔還暦を祝い、目出度一献す。「贋作吾輩は猫である」の連載開始。琴を撫で、将棋を指す日々――。昭和23年6月1日から24年12月31日までの日記を収録。中村武志のエッセイも収載。〕

920 魯迅(ろじん)――人と思想195(小山 三郎 著,林田 愼之助 監修)(6:59)清水書院 2018年
〔中国近代文学の父・魯迅。作家までの道のりをはじめ、上海での専業作家の時代、古典文学者や革命作家としての姿など、複雑で多面的な彼の実像を伝える。〕

930 ジョン・スタインベック――人と思想188(中山 喜代市(きよし) 著)(10:52)清水書院 2016年
〔アメリカの文豪ジョン・スタインベック。彼の描く小説の文学的源流は、聖書や神話などに根ざし、豊かな芸術性をもつ。彼の生涯とその魅力を解き明かす。〕