2023年7月

書名、著者名、冊数、原本出版者、出版年、解説の順。

2023年7月

点字図書

一般書

007 デジタルを活用する未来に向けて (デジタル庁 著)2冊 デジタル庁 2022年
〔一人ひとりがよりよく暮らしていくために、どのようにデジタルを活用していくことができるのか。その実践的な考え方を、28のことばで紹介する。〕

113*自由意志の向こう側――決定論をめぐる哲学史(木島(きじま) 泰三(たいぞう) 著)8冊 講談社 2020年
〔運命はあるのか? 人間と機械は何が違うのか? こうした疑問は全て人間の自由意志の問題であり、決定論の哲学史に刻まれている。ダーウィンや神経科学など自然科学的観点も検討しつつ、決定論のこれまでとこれからを考える。〕

146*メンタル・クエスト――心のHP(ヒットポイント)が0(ゼロ)になりそうな自分をラクにする本 (鈴木 裕介 著)3冊 大和出版 2020年
〔生きづらさは、ゲームのステージクリアみたいに抜け出せる。心療内科医が生きづらさを抱えた人々と向き合いながら考えた「ハードモードな人生から抜け出すヒント」を、ゲームのクエストになぞえらえてわかりやすく紹介する。〕

146*「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法 (山根(やまね) 洋士(ようじ) 著)3冊 PHP研究所 2022年
〔本書では、自己肯定感低めの人がお金に対する心のクセに気づき、ラクにお金が稼げるようになるメンタルを身につける方法を紹介しています。「お金にまつわるメンタルノイズをとり除くワーク」10種類ほか、人気心理カウンセラーによる目からウロコのお金の心理学を初公開!〕

159*いい仕事の仕方 (江口 克彦 著)2冊 PHP研究所 2007年
〔「いい仕事」をすることは人生を充実させ、「いい仕事」をするためには仕事に取り組む正しい考え方を学び、コツやツボをおさえる必要がある…。松下幸之助の下で23年間指導を受けた著者が、仕事の本道を説く。〕

289*徳川家康100の言葉(眞邊(まなべ) 明人(あきひと) 監修)3冊 宝島社 2022年
〔戦乱の時代に終止符を打ち、約250年の太平の世を築いた徳川家康。人生を生き抜く知恵であふれた家康の数々の言葉から、選りすぐった100の言葉を「戦い」「教訓」「天下」「家族」「人生」などのテーマごとに紹介する。〕

396*昭和陸軍 七つの転換点(川田(かわだ) 稔(みのる) 著)4冊 祥伝社 2021年
〔なぜ、日本は戦争へと突き進んだのか。柳条湖(りゅうじょうこ)事件、二・二六事件、盧溝橋(ろこうきょう)事件など、昭和戦前期の七つの事件や事例を取り上げ、その背後にある陸軍の思想・戦略を検討することで、日米開戦に至る道筋を明らかにする。〕

493*みんなの双極症――日常の悩みから最新知識まで (南中(みなみなか) さくら 著)7冊 合同出版 2021年
〔「双極性障害」から「双極症」に病名が変わるワケは? 「寛解したら断薬できる」はホント? どの程度の抑うつ状態なら休むべき? 双極症患者の困りごとや悩みごとについて、Q&A形式で答える。〕

498*血糖値がどんどん下がる 1分早歩き――糖尿病の名医が教える!(玉谷(たまたに) 実智夫(みつお) 著)2冊 自由国民社 2022年
〔健康寿命は「早歩き」で延びる! 糖尿病の名医が、エビデンスにもとづく最も楽な血糖値改善法をやさしく教えます。〕

498 食育白書(概要版)令和4年版 (農林水産省[編])1冊 農林水産省 2022年
〔「食と環境の調和」を特集し、私たちの生活に身近な食と環境との関わりを紹介するとともに、2021年度に講じた食育推進施策の概要をまとめる。〕

681交通安全白書(概要版)令和4年版 ([内閣府政策統括官(政策調整担当)][編]) 1冊 内閣府政策統括官(政策調整担当) 2022年
〔通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策について特集し、令和3  年度の交通事故の状況及び交通安全施策の現況の概要をまとめる。〕

686*大垣(おおがき)夜行(やこう)と快速「ムーンライト」のすべて(「旅と鉄道」編集 編)3冊 天夢人(てむじん) 2022年
〔通称“ヨン・サン・トオ”のダイヤ改正によって誕生した「大垣夜行」、それを引き継いだ快速「ムーンライトながら」、そして快速「ムーンライト」シリーズ。列島の深夜を走った格安夜行列車を写真で振り返る。〕

 

文学書

 911.5 名井島(ないじま) (時里(ときさと) 二郎 著) 1冊 思潮社 2018年
〔用済みになった人形やアンドロイドが余生を送るサナトリウムの島をめぐる物語世界を、伝承的な
 スタイルで表現した詩集。第70回読売文学賞詩歌俳句賞、第49回高見順賞受賞。〕

913*涼音(すずね)とあずさのおつまみごはん (内田 健(たける) 著) 3冊 祥伝社 2022年
〔30歳の夫・涼音と1つ上の妻・あずさは酒と肴をこよなく愛する夫婦。今日の夕食当番の涼音に、あずさから「レモンサワーに合うもの」なるリクエストが…。愛する妻のため、至極の晩酌のため、涼音は腕をふるう!〕

913*ドアを開けたら (大崎(おおさき) 梢(こずえ) 著) 4冊 祥伝社 2022年
〔遺体の第一発見者となりながら逃げ出した54歳の佑作(ゆうさく)。その様子を目撃し、佑作を脅迫し始める男子高校生・紘人(ひろと)。だが、あったはずの遺体が消えて…。音声デイジーもあります。〕

913*蒼(そう)色(しょく)の大地 (薬丸(やくまる) 岳(がく) 著) 6冊 中央公論新社 2022年
〔時は明治。「海」と「山」、決して交わることのないふたつの血に翻弄される3人の少年少女は、やがて国を揺るがす争いに巻き込まれていき…。競作企画「螺旋プロジェクト」の明治編。『小説BOC(ぼっく)』連載を単行本化。音声デイジーもあります。〕

 

児童書

J289 猿橋(さるはし)勝子(かつこ)――女性科学者の先駆者 (清水 洋美(ひろみ) 著)2冊 汐文社(ちょうぶんしゃ) 2021年
〔科学技術は、人類の幸せのために役立てなければならない―。ビキニ環礁の水爆実験で降った「死の灰」を分析し、核兵器実験の放射能汚染に警鐘を鳴らした猿橋勝子。たゆみなく正しいことを説き続け、女性科学者の道を切り拓いた、八十七年の人生を描きます。〕

J334  十歳、ぼくは突然「敵」とよばれた――日系アメリカ人の政治家ノーマン・ミネタ (アンドレア・ウォーレン 著, もりうち すみこ 訳) 3冊 汐文社 2019年
〔アメリカ人のつもりで育ったのに、太平洋戦争がはじまると「ジャップ」「敵」とよばれて敵意をむけられ、収容所で過酷な生活をおくることになった少年ノーマン。ノーマンはのちに政治家となり、日系人強制収容に対する公式謝罪を定めた法を成立させる。2001年のアメリカ同時多発テロの発生時、運輸大臣だったノーマンは、自らの経験から、信仰や容貌を理由にした搭乗拒否を禁じた。いまこそ知っておきたい歴史の記録。〕

J481  池の水なぜぬくの?――外来種を探すだけではない「ほんとうの理由」 (安斉(あんざい) 俊(しゅん) 著) 1冊 くもん出版 2021年
〔人工の池の水抜きは、外来種を見つけることだけが目的ではありません。池に「洪水が起きたあとの状態」を作って、人の手で池の環境を整え、いろいろな生き物が生息できる豊かな状態にするための科学的な取り組みなのです。水抜き前の準備段階から、水と生き物を元の池に戻すまでを丁寧に説明。生き物を採集する道具や、体長を測定する器具などの触図もあります。〕

J486  フン虫(ちゅう)に夢中――ウンチを食べる昆虫を追いつづけて (いどき えり, 中村 圭一 監修) 1冊 くもん出版 2020年
〔フン虫は、その名のとおり、動物のフンを食べる昆虫です。でも全然臭くありません。それどころか、きれいな色をしていて、宝石のように輝くものもいます。そんなフン虫と中学生の時に出会い、夢中になり、標本を集め、フン虫だけの博物館をつくった人がいます。元はサラリーマンで、会社をやめてまで取り組んだその人は、いったいどんな人なのでしょう…。〕

J498 自分のこころとうまく付き合う方法――U18世の中ガイドブック(アリス・ジェームズ,ルーイ・ストウェル 共著, 西川 知佐(ちさ) 訳)3冊 東京書籍 2020年
〔からだが健康ならいいってわけじゃない。からだと同じように、こころの健康状態も常に変化していく。具合が良くて落ち着いているときもあれば、調子が悪くてイライラしちゃうときだってある。自分の頭の中はいまどんな状態でどんな気分か、どう考えてどう行動しているか。こころのしくみを知って、こころの健康について考えるにはどうすればいいかを、わかりやすく解説する。〕

 J528  もしもトイレがなかったら (加藤 篤(あつし) 著) 1冊 少年写真新聞社 2020年
〔災害時に最も困ること。それは水でも食べ物でもなく、トイレです。おなかがすいても一日ぐらいなら我慢できますが、トイレを一日中我慢することはできません。人が安心して健康に暮らすためにトイレは欠かせないものです。そんな大切なトイレについて、近年注目されている防災や衛生の視点を中心に、トイレの歴史や設備、使い方や災害時の備えなどを解説します。〕

J780  パラリンピックは世界をかえる――ルートヴィヒ・グットマンの物語 (ローリー・アレクサンダー 著, 千葉 茂樹(しげき) 訳) 1冊 福音館書店 2021年
〔「パラリンピックを生んだ人」として知られるルートヴィヒ・グットマン博士の生涯を描く物語。ナチスの迫害を受けてイギリスに亡命した博士は、脊髄損傷の患者の治療にスポーツを取り入れ、患者が情熱を取り戻すよう励まし続けます。病院で始まった小さな競技会は、患者の生き方を変え、社会の認識を変えるパラリンピックという大会へと成長したのでした。最終章では、実在のパラリンピック選手たちも紹介されています。〕

 J913  オニタロウ (こさか まさみ 作) 1冊 福音館書店 2021年
〔ある日、鬼からの挑戦状がたけのこ園に届きます。「おれさまは、カキの木山に住む鬼の親分だ。相撲で勝負して勝てなければ、おれさまの〈子分〉になれ。」さあ、子どもたちは大騒ぎ。さっそく、相撲の練習をしたり落とし穴を作ったりと準備を始めます。そうして約束の日にやってきたのは、オニタロウ。子どもたちと相撲を始めて、順調に勝っていたオニタロウですが、投げられた雪が顔にあたり、落とし穴に落ちてしまいます。子どもたちに助け出されたオニタロウは、ぽろりぽろりと大粒の涙を流し始めて…。〕

 J913 恋話(こいばな)ミラクル1ダース (にかいどう 青 著)2冊 講談社 2020年
〔今朝、花村マモルが教室に入ってきたとたん、わたしはギョッとした。授業中も気になってしかたがなかった。花村の頭に、赤いチューリップの花が咲いていたから…。第1話「思いの丈フラワーズ」ほか、未良来(みらくる)中学校をとりまく全12話を収めたコイバナ短編集〕

J913  M(えむ)ガールズ (濱野 京子 著 )2冊 静山社(せいざんしゃ) 2021年
〔20XX(にせんえっくすえっくす)年。COVID(コヴィッド)-19(ナインティイーン)は終息したものの、新たなウイルスが猛威をふるっていた。動画サイトで見たストリートダンスにハマった小学6年生のミリとメイは、ユニットメンバーを募集する。集まったのは年齢こそ同じだが、住む「エリア」もダンスの経験値も不揃いの少女たち。会えるのはタブレットの中でだけ…。新型ウイルスがはびこるいま、その少し先の未来、わたしたちの日常はどう変わっていくのか、変わらずに何が残るのか。ダンスをきっかけに、オンラインでつながった少女たちの目線で描く近未来小説。〕

 J933  サムのおしごと――おめでたこぶた その3 (アリソン・アトリー 作, すがはら ひろくに 訳)2冊 福音館書店 2016年
〔「おめでたこぶた」のシリーズ3冊目。今回はどのお話にも人間が登場し、こぶたのサムとサムの言葉がわかる人々との交流が温かく描かれていきます。その舞台は、料理上手のコックさんがいる大きなお屋敷だったり、心優しい農夫のいる農場だったり。そこでサムは一生懸命〈しごと〉をして、大活躍します。〕

J933  父さんが帰らない町で (キース・グレイ 作, 野沢 佳織 訳)1冊 徳間書店 2020年
〔1922年の夏、ぼくらのすむテキサスの小さな町にカーニバルがやってきた。父さんは戦争に行ったまま帰っていない。ぼくは、カーニバルの見世物小屋で、銃で撃たれて叫ぶ姿の兵士の蝋人形に、目が釘付けになってしまう。その晩から、その兵士が寝室に現れるようになり、軍隊に入るよう兄さんをそそのかす。兄さんは町を出ようともくろむが…。〕

J936  ソンジュの見た星――路上で生きぬいた少年 (リ・ソンジュ, スーザン・マクレランド 共著,野沢 佳織 訳)5冊 徳間書店 2019年
〔11歳の頃ソンジュは全てを失った。軍の指揮官になる夢、学校の教育、家、そして両親…。ひどい飢餓のなか、ソンジュは年の近い6人の仲間と出会い、力を合わせて市場で食べ物を盗み、ほかの浮浪児と縄張り争いをしながら路上で生きていくことになった…。16歳のときに脱北した著者が、北朝鮮での過酷な少年時代を綴った自伝的ノンフィクション。〕

J949  ロサリンドの庭 (エルサ・ベスコフ 作, 菱木(ひしき) 晃子(あきらこ) 訳)1冊 あすなろ書房 2021年
〔6才の少年ラーシュ・エリックは、お母さんと二人暮らし。体が弱く、昼間お母さんが働きに出ている間は、ひとりぼっちでベッドの中で過ごします。ある日、壁紙の花模様をじっと見ていると、突然壁に割れ目ができ、中からロサリンドという少女が現れて…。〕

J953 10分あったら・・・ (ジャン・ティクシエ 作, ダニエル遠藤 みのり 訳)2冊 文研出版 2020年
〔田舎に引っ越してきたばかりで友達もおらず、段ボール箱だらけの部屋で、二日間、ひとりで留守番をすることになったティム。お父さんに頼まれて、部屋の壁紙をはがしていると、「これはわたしの物語」「12本の金の延べ棒」といった謎のメッセージが、次々と壁紙の下から現れる。ティムは隣家のレアと共に真相を探りはじめるが…。〕

 J983 「死に森」の白いオオカミ(グリゴーリー・ディーコフ 作, 相場(あいば) 妙(たえ) 訳)2冊 徳間書店 2019年
〔昔、ロシアのある村で、村人たちは土地を広げるために、人間が手を出してはいけないと言い伝えられる森を焼き払ってしまった。森には白いオオカミの魔物が住むから焼いてはならぬ、という長老の忠告に耳を貸さずに。木々がすっかり焼かれ「死に森」と呼ばれるようになった森で、まもなく村人が何人も襲われた。このままではいけない、どうにかしなくては…。ロシアの民話や言い伝えを下敷きに創作された、少し不思議で怖い物語。〕

 

一般CD図書

児童書

J913 あなたへ贈る童話――「花うさぎ」「海のうたが聞こえる」 (しのぶ ひろ 著,加藤 沙織 ナレーション)(0:25)22世紀アート 2021年
〔幼い子供たちの素直な心とやさしい春の訪れを描いた「花うさぎ」、夜明け前の磯へ仲良く遊びに出かけ、迷い込んだ浅瀬で引き潮に取り残されたハゼの花子と太郎の姉弟の、家族の愛情と冒険の顛末を描いた「海のうたが聞こえる」を収録した短編集。〕

 

音声デイジー図書

一般書

491 腎臓が寿命を決める――老化加速物質リンを最速で排出する(黒尾(くろお) 誠(まこと) 著)(4:54)幻冬舎 2022年
〔体内の水分・塩分・血圧を一定に保っている腎臓。自覚症状なしに衰える腎臓を食事や運動の工夫で強く保ち、寿命を延ばす方法を解説する。〕 

493 糖尿病の名医が「血糖値」よりも大切にしていること(玉谷(たまたに) 実智夫(みちお) 著)(4:15)サンマーク出版 2022年
〔糖質を断つ必要はない、数値の現状維持は喜んでいい、無理して運動を続けるのは逆効果など、頑張りすぎず血糖値を下げる「ストレス0秒習慣」を紹介する。薬に頼らず血糖値を下げる定番の理論も収録。〕

494*日本人(にほんじん)はなぜ臭いと言われるのか(桐村(きりむら) 里紗(りさ) 著)(8:18)光文社 2018年
〔口臭や体臭は、健康のバロメーター。予防医学を専門とする内科医が、においとは何かにはじまり、におい物質と嗅覚や脳の関係、また口臭や体臭の種類や原因となる疾病と対策について、わかりやすく解説する。〕 

495 「トイレが近い」人のお助けBOOK――お悩み解決のために自分でできること (関口 由紀 監修,主婦の友社 編)(2:35)主婦の友社 2021年
〔50代60代なら尿のトラブルはあって当たり前。ピンチのときの対処法、外出でトイレに行きづらい日のアイデア、夜中にトイレで起きてしまう人がするべきこと、日頃から心がけたい習慣などをわかりやすく紹介する。〕

498 面白いほどわかるたんぱく質の新常識(藤田(ふじた) 聡(さとし) 監修)(5:11)宝島社 2023年
〔体を作り、生命を維持するために欠かせない「たんぱく質」。その基礎知識や、上手な摂り方、たんぱく質を活かす生活習慣などを、専門医が解説する。〕

516 リニア新幹線と南海トラフ巨大地震――「超広域大震災」にどう備えるか (石橋 克彦 著)(10:35)集英社 2021年
〔30年以内の発生確率が70~80%とされる南海トラフ巨大地震。活断層の密集地帯を走るリニア中央新幹線は、新たな災害を誘発する可能性が高い。地震学の知見に基づいて、その危険性を警告する。〕

 

文学書

913*嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 5――欲望の主柱は絆(入間(いるま) 人間(ひとま) 著)(7:05)アスキー・メディアワークス 2008年
〔閉じこめられた(継続中)。まだ僕は、まーちゃんを取り戻してはいない。外界と完全遮断した密閉屋敷では、家族を殺人犯として疑い合う異常な環境が生み出されていた。もちろん、その最有力候補は、家族ですらない部外者の僕である。わはは。…さて、それはさておき。依然としてこの屋敷に助けは来訪していない。無力すぎる脱出への工作も終わり、食糧も底をつき、大江一族の疑心と嫌悪が頂点に達した時…ついに伏見の姿まで消えた。〕

913*嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 6――嘘の価値は真実(入間(いるま) 人間(ひとま) 著)(6:55)アスキー・メディアワークス 2008年
〔梅雨の季節。狂気蔓延る屋敷からどうにか抜けだし、無事まーちゃんとらぶりーな関係に戻った今日この頃をいかがお過ごしになれそうか考えていた昨今。体育の授業をサボり中、人間をお辞めになったらしき侵入者が学校に来訪した。殺傷能力を有した、長黒いモノを携えて。そしてそいつは、無言でいきなり自我を暴発させた。〕

913  銀行員――生野(しょうの)香織が許さない(江上(えがみ) 剛(ごう) 著)(5:51)祥伝社 2023年
〔第七明和銀行高田通り支店の生野香織の友人・稲葉麗子が結婚を間近に控えて亡くなった。警察の見解は自殺だが不審な点が。香織は友の無念を晴らそうと…。「多加賀(たかが)主水(もんど)」シリーズのスピンオフ。『小説NON(のん)』連載を加筆修正。〕

913  ドアを開けたら(大崎(おおさき) 梢(こずえ) 著)(9:39)祥伝社 2018年
〔遺体の第一発見者となりながら逃げ出した54歳の佑作(ゆうさく)。その様子を目撃し、佑作を脅迫し始める男子高校生・紘人(ひろと)。だが、あったはずの遺体が消えて…。点字もあります。〕

913 任侠シネマ(今野(こんの) 敏(びん) 著)(7:08)中央公論新社 2020年
〔義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本雄蔵のもとに、北千住にある古い映画館の経営再建の話が舞い込んだ。マル暴に監視されながら、阿岐本組の面々は、存続危機の映画館をどう守る!? 『読売プレミアム』連載を単行本化。〕

913  正義の天秤(大門(だいもん) 剛(たけ)明(あき) 著)(9:48)KADOKAWA 2020年
〔創設者を喪って以来、経営が下降を続ける名門・師団坂(しだんざか)法律事務所。創設者の娘で弁護士の芽依は、助っ人として、元医師で弁護士の鷹野(たかの)和也(かずや)を招聘(しょうへい)。だが、鷹野は事務所を「診断」し、無能な弁護士を「切除」すると宣言し…。テレビドラマの原作。〕

913  正義の天秤 2――アイギスの盾 (大門(だいもん) 剛明(たけあき) 著)(8:38)KADOKAWA 2020年
〔元医師、元刑事、元ニートなど個性派揃いの弁護士軍団の下に、無実を訴える男から弁護の依頼が入る駅のホームから女性が転落死した事件で、検察に自白を誘導され殺人犯にされそうだという。男を守るために授けた秘策とは…。テレビドラマの原作。〕

913  祈りのカルテ――再会のセラピー (知念(ちねん) 実希人(みきと) 著)(6:37)KADOKAWA 2022年
〔研修を経て、循環器内科医となった諏訪野(すわの)良太(りょうた)は、学会発表を終えた帰り、医学生時代の同級生である小鳥遊(たかなし)に遭遇する。小鳥遊が連れていた研修医・鴻ノ池(こうのいけ)に、研修のエピソードを求められた諏訪野の脳裏に蘇るのは、親身に寄り添ってきた患者たちのこと。まるで戦場のような救急部、心の傷と向き合う形成外科、かけがえのない“ある人”との出会いと別れを経験した緩和ケア科。切なくもあたたかな記憶の扉がいま開く。心震える医療ミステリ「祈りのカルテ」シリーズ第2弾。〕

913  白銀(はくぎん)の逃亡者 (知念(ちねん) 実希人(みきと) 著)(9:01)幻冬舎 2016年
〔深夜の救急医療室で働く岬純也のもとに、白銀の瞳をもつ美少女・悠が現れる。致死率95%の奇病から生還したヴァリアントである悠は、隔離地域からの脱走者だった。そして悠は、反政府組織が企む「ある計画」を純也に明かす。〕

 913  傲慢と善良(辻村 深月 著)(11:42)朝日新聞出版 2019年
〔進学、就職、恋愛、友情、結婚…。あらゆる選択を決断してきたのは本当に「私自身」なのだろうか?忽然と姿を消した婚約者の居場所を探すため、西澤架(にしざわかける)は、彼女の過去と向き合うことになるが…。『週刊朝日』連載を単行本化。〕

913  祝祭のハングマン(中山 七里(しちり) 著)(8:01)文藝春秋 2023年
〔ゼネコンで働く父と暮らす女性刑事は、父の同僚が事故で死亡した事を知る。父も工事現場で亡くなり、会社への疑心を抱く彼女の前に、私立探偵が現れ…。〕

913  クスノキの番人(東野 圭吾 著)(13:35)実業之日本社 2020年
〔直井玲斗(なおいれいと)は月郷(つきさと)神社の境内にあるクスノキの番人をすることになる。その木に祈れば願いが叶うといわれているが玲斗(れいと)は信じていなかった。しかし、番人の仕事をしていくうちにその秘密を知っていくことになる。言い伝えは本当なのか。〕

913 魔女と過ごした七日間(東野 圭吾 著)(12:37)KADOKAWA 2023年
〔AIによる監視システムが強化された日本。指名手配犯捜しのスペシャリストだった元刑事が殺された。不思議な女性・円華に導かれ、父を亡くした少年の冒険が始まる。「ラプラスの魔女」シリーズ。〕

913  蒼(そう)色(しょく)の大地 (薬(やく)丸(まる) 岳(がく) 著)(10:42)中央公論新社 2019年
〔時は明治。「海」と「山」、決して交わることのないふたつの血に翻弄される3人の少年少女は、やがて国を揺るがす争いに巻き込まれていき…。競作企画「螺旋プロジェクト」の明治編。『小説BOC(ぼっく)』連載を単行本化。点字もあります。〕

913  山本周五郎人情ものがたり――市井(しせい)篇 (山本 周五郎 著)(8:32)本の泉社 2022年
〔庶民の心根をしみじみと語る人情ものがたりを描いた短篇集。おしずの一途な愛をえがいた「おたふく」、家付き娘の放蕩(ほうとう)無頼(ぶらい)を相手に家と商売を守る意気をみせる「こんち午(うま)の日」など全6篇を収録。〕

913 山本周五郎人情ものがたり――武家篇 (山本 周五郎 著)(9:39)本の泉社 2022年
〔武家とその妻女たちの人情ものがたりを描いた短篇集。旧友の仕官を助ける「人情武士道」、馴染まぬ新妻の愛の成就をはかる「山椿」、肩寄せ合う人たちのためにかけ試合をする「雨あがる」など全9篇を収録。〕