慰霊の月に思う

 今年も8月が巡ってきました。お変わりございませんか。
8月6日、8月9日、8月15日が何の日か知らない子供たちが増えているそうです。もしかすると知らないのは子供たちだけではなくなっているかもしれませんね。若い職員はどうでしょうか。

 私たちの世代は親、教師から口うるさく教えられてきました。特に私は長崎生まれですから、原爆については物心ついたころから自然と犠牲者を追悼する気持ちを醸成されてきました。次の世代へ引き継いで来られなかったのは私たちの世代の責任です。日航機が墜落したのは1985年の8月12日、8月は旧盆でもあり、日本人にとっては慰霊の月ですね。もちろん、世界中それぞれであることでしょう。

 7月の豪雨災害では熊本を中心に多くの方が犠牲となられました。昨年は千葉県でも多くの方が犠牲となりました。昨年9月の台風15号による被害では、9か月を要して2名の方が災害関連死と認定されました。まだ、認定に至っていない方が複数おられるそうです。世の中には「どうして!」ということが多いですね。

 そんななか、7月2日(木)に日本ライトハウス情報文化センターサービス部長の岡田弥(あまね)さんが出勤中、酒気帯び運転のクレーン車に巻き込まれ亡くなられました。56歳という若さでした。点字毎日に「岡田弥のITコラム」を連載されていましたのでご存知の方も多いと思います。当事者以上に当事者のことを考え行動される方でした。本当に悔しい思いです。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 事故で思い出すのは、千葉点字図書館で貸し出しや司書業務を長く勤められた秋葉博子さんが2006年10月に千葉市中央図書館前でトラックにはねられ亡くなったことです。世界盲人百科事典の編纂に関わっておられました。57歳でした。

 残されたものとして何ができるか、大それたことは申せませんが、真摯に業務に邁進し、後進の育成に努めることが託された課題と受け止めたいと思います。

 新型コロナが猛威を振るっています。10月に予定しておりました千葉県視覚障害者福祉大会は残念ながら中止とさせていただきます。わくワークちばてんフェスタについては、実行委員会で代替案を含め検討中です。決まり次第、報告させていただきます。不便な生活のなか、感染拡大防止にご協力いただき感謝申し上げます。多くの皆様に支えられ、私たち職員一同これからも、これまで以上に皆様に利用していただける施設づくりを目指しますので今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。