年頭の誓い
今年は千葉点字図書館音訳会が50周年、千葉点字図書館が開設70周年を迎えます

                                所長  川崎 弘

 新しい年を迎えるにあたりご挨拶申し上げます。

2020年(令和2年)中は新型コロナ感染防止対策に年間を通じて取り組むこととなり、皆様には、長期にわたりご不便をおかけしておりますこと、誠に残念で申し訳なく思っております。予定しておりました多くの行事が中止となり、センター内の部屋の利用につきましても人数制限をさせていただくなど多くの制約のなかご理解、ご協力を賜りましたことにお礼申し上げます。早期の終息を望みながらも、いまだ先がみえない状況です。年のはじめのご挨拶としましては締まりませんが、新しい生活様式のなか、皆様にとって少しでも実りのある1年になりますようお祈り申し上げます。

 さて、今年は4月に千葉点字図書館音訳会が創立50周年、10月に千葉点字図書館が開設70周年を迎えます。昨年よりさまざまな準備がなされております。歴史に思いを馳せ、これまで多くの皆様からいただいたご尽力に感謝し、これからさらなる発展を目指し精進する所存です。

 私の手元に(仮称)視情協通信第1号があります。これは、1996年(平成8年)7月に発行されたもので現在の全国視覚障害者情報提供施設協会(全視情協)の前身である全国点字図書館協議会(全点協)事務局が編集しています。同年10月、名称が現在のものに変更されています。まだパソコン通信の時代です。内容は実証試験を行っているデイジーを国際標準規格として標準化するため、日本、スウェーデンを含む7か国で費用を分担し開発支援をする組織(現在のデイジーコンソーシアム)を作るための分担金300万円が全点協の予算に計上されたなどです。

Windows95が発売された翌年のことです。様々な熱い議論が交わされていたことを思い出します。それから24年。情報提供の流れは大きく変わりました。あの頃、夢物語だったことも現実となりました。今後も技術革新は続くでしょう。AIとどう共存していくかもテーマになると思われます。その時代時代にあった最良のサービスを提供できているかを常に点検しながら進んでいきたいと年頭にあたり誓いを新たにしています。

 多くの皆様に支えられ、私たち職員一同これからも、これまで以上に皆様に利用していただける施設づくりを目指しますので今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。