コロナ感染拡大のなかのオリンピック、パラリンピック
シネマデイジーで癒やされる

                                所長  川崎 弘

 8月を迎えました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。お変わりございませんか。

 8月、長崎生まれの私にとっては9日の原爆の日を忘れるわけにはいきません。11時2分には心の中で黙とうをささげます。最近は8月6日の広島を含め何の日かわからない人が増えたようです。私たちの世代の責任を感じます。慰霊の気持ちは宗派を越え引き継いでいかなければと思います。

 7月12日より8月22日までの予定で東京都に4度目の緊急事態宣言が発令され、千葉県もまん延防止等重点措置が対象地域は若干変更があったものの同期間延長されました。先月号でも書きましたが、本来であれば7月1日から3日までの3日間、千葉県内を聖火が駆け抜けることになっていましたが、早々に公道走行が中止され、3日間とも無観客のセレモニーのみとなりました。センター職員の御園政光は聖火ランナーとして2日のセレモニーへ参加しました。走る姿をみることができず残念でした。

 宣言発令後も感染者が増えるなか、迷走に迷走を重ね無観客で開催されることとなった東京五輪、東日本大震災の復興五輪やコロナを克服した五輪を目指してきただけになんともいいようがありませんがアスリートの頑張りだけが救いです。パラリンピックも心配が尽きませんが開催するからにはアスリートへの心ばかりの声援を送りたいと思います。

 話は変わりますが、今月の新刊図書でシネマデイジー『初恋のきた道』が発表されています。音訳ボランティアのなかで「キネマどるちぇ」というグループをつくりシネマデイジーの製作協力をいただいていることは以前にも紹介しました(2020年6月号)。元の音源、セリフ等そのままに隙間に簡潔にわかりやすい解説を加える作業は並大抵のことではありません。本来はライブ上映をお願いするつもりで準備を進めていただいていたのですがコロナの感染拡大が収まらず断念していたところこのたびシネマデイジーとして貸出できることとなりました。サピエ図書館には残念ながら川崎市情報文化センターがあげているためアップはできませんが、時間をかけ当事者のモニターも経て製作していますので出来はまちがいなく上ですのでお勧めです。

 多くの皆様に支えられ、私たち職員一同、これからも、これまで以上に皆様に利用していただける施設づくりを目指しますので今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。