39回目の新年度

所長  川崎 弘

 4月を迎えました。皆様いかがお過ごしでしょうか。お変わりございませんか。

 4月は新学期、新年度とお正月とともに新しい門出の多い季節です。長らく年賀状のやりとりをしていたなかで、お返事を毎年4月1日に到着するように送られ、「謹賀新年度」と書かれる方がおられました。それだけ4月に対する思い入れがあるということでしょう。

 私は1986(昭和61)年4月に日本点字図書館へ入職し、5年後の1991(平成3)年4月から縁あって千葉点字図書館でお世話になっています。当初3年は千葉市小仲台町(現、千葉市稲毛区小仲台5丁目)で、1994(平成6)年4月より四街道市の現在地への移転を経験しました。四街道市へ移転してからもう30年になります。千葉県視覚障害者福祉協会へ事業移管されてからも7年がたちました。さまざまなことが思い出されますがこの小欄ではとても書ききれません。あっというまに39回目の新年度です。還暦をとうに過ぎて仕事をいただけていることに感謝し精進したいと存じます。変わらぬご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

 さて、皆様に大切なお知らせがございます。サピエの情報漏洩対策(TLSの更新)についてです。

 TLSとは、インターネットにおいてデータを暗号化したり、なりすましを防いだりするための国際標準規格のひとつです。いくつかのバージョンがあり、1.0や1.1などの古いバージョンには脆弱性があることが知られています。TLSで通信をする場合は、1.2以上のバージョンが推奨されていると同時に、今日では、1.2での通信が主流となっていますが、サピエは現在TLS1.0と1.1も有効な状態になっています。サーバの委託先の技術顧問からも常々危険と指摘されてきました。

 こうした状況から、サピエの個人ユーザーの個人情報と資料の著作権を保護するため、サピエ図書館のデイジーオンラインサーバ、会員情報管理サーバ、及び図書目録サーバのTLS 1.0と1.1暗号化通信の無効化を行い、1.2のみを有効化する対応に迫られていました。その作業には一定の費用を要するため、厚生労働省に予算化を求めていたところ、2024(令和6)年度の予算に組み入れられ、当該年度での改修の運びとなりました。(サピエのシステム管理を担う日本点字図書館が実施し、運営を担う全国視覚障害者情報提供施設協会(全視情協)がこのことに伴う対応を担当することとなりました。)実際の作業時期は、2025(令和7)年2~3月頃になる見込みです。作業完了後は、シナノケンシ社製「プレクストークPTP1リンクポケット」からサピエに直接接続することができなくなります。ただし、SDカードや内蔵メモリ内のデイジー図書はこれまで通り再生できますし、録音機能その他の機能は従来通り使用することができます。

 このため、全視情協ではサピエ個人ユーザーの情報取得の環境を維持するため、再生機について厚生労働省への要望や協議を含めての他の機器への移行支援(プレクストークPTR3やセンスプレーヤーへの移行がスムーズにいくための支援です)等を実施すべく準備を進めています。サピエの個人ユーザーの皆様へは別途メールにてお知らせが発出されますのでよろしくお願いします。

 多くの皆様に支えられ、私たち職員一同、これからも、これまで以上に皆様に利用していただける施設づくりを目指しますので今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。