・Appleの発表会 盲目のDJが登場 その狙いとは
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160619-00010002-bfj-sci
良い記事です。上記より、一部引用します。全文は上記のアドレスからご確認ください。
「僕は高校生のときに病によって視力を失いました。目が見えないとDJはできません。でも、VoiceOverやアプリと出会うことで、またDJを楽しめるようになったのです。昔のように」と彼は語る。
VoiceOverはアップル製品に標準機能として備わっている。一般的な操作はもちろん、対応アプリであれば「読み上げ」て視力をサポートする。VoiceOverをオンにすると、1タップ=読み上げ、2タップ=実行などといった操作に切り替わる。例えばLINEなどのアプリを1タップすると未読数を読み上げ、2タップするとアプリが立ち上がる。
Appleは障害を持った人に向けたアクセシビリティに力を入れている。経営層がプレゼンする基調講演の最中にも「Voice Over」という、多くのユーザーにとって馴染みがない単語を何度も聞いた。
この基調講演を聞いて、「私たちのことも見てくれているんだなと感じました」と語るのは、視覚障害者の執印光恵さんだ。
彼女とはApple Storeで開催されるアクセシビリティのワークショップで出会った。一児の母である彼女の横にいるのは盲導犬トーマス。「昔は白杖を使って歩いていたのですが、トーマスと一緒だと風を切って歩けるんです」。
そんな彼女は冒頭のエンジニアと同じくVoice Overを使うiPhoneのヘビーユーザーだ。「生活が一変しました」と語る。どんな風に変わったのか?
かつて、読書をするにもかなり苦労したという。点字の書籍は多くなく、点訳をオーダーしなくてはならなかったからだ。だいたい2~3カ月。長くて1年はかかったという。
「iPhoneが登場してから電子書籍を読める機会すごく増えました。リアルタイムでみんなと同じように本が読めるようになったんです」
「どこかに行くのはトーマスがいるので普通にできるんです。でも、ナビを聞くことで”近所にこんなお店があったんだ”と知ることも多くて。目が見えないために気づかなかった発見があって、すごく楽しいんです。それに道に迷っても安心ですからね」
母である執印さんは料理もこなす。手触りや音で包丁などは使いこなせるものの「説明書き」は読むことができない。かつては、家族の帰りを待って「読んで」もらうこともあった。しかし、今はiPhoneをかざすと読み上げてくれるアプリもあれば、FaceTimeで友人に代読してもらうこともできる。